爪を切るということ

 

King Gnu井口えぐ好み、そこらへんの女子大生です。

ブログ開設初日から2連投という

なんとも幸先の良いスタート。

 

そこらへんの女子大生が恐れること…

人に怒られること。日焼け止めを忘れること。

サプリの飲み忘れ。夏の外出。

休日なのに朝7時前に起きてしまうこと。

 

そして何よりも、爪を切ること。

中高の爪検査では引っかからないことが無く

ブラックリスト入りしていた。

注意されても切らないから保健係の子には

軽く忖度してもらっていた。

 

この調子で生き続けてきた訳である。

 

そんな私が今日、爪を切った。

外出自粛をしてから一度も切っていない爪を切った。

 

約3か月、そこまで伸ばすとどうなるか。

全人類が分かるように例えると、

ハンター試験の三次で肉体変化させて

解体屋ジョネスの心臓を抜き取った

キルアの爪、あれになる。

 

肉体変化後のキルアの爪になると

心臓は抜き取りやすいが

本のページがめくりにくくなり、

パソコンのカーソルは爪で押す形になる。

日常に些細な支障が幾つか出てきた時が

いわゆる切り時だ。

 

「何でそんなに嫌なの?」

という質問は何回もされたが、

「切り終わった直後の爪と指の境目の不快感」

としか答えられない。

 

かつて、爪を切らない理由に関して

謎の深読みをされた事もあったのだが

生憎、自分の一部を失ったような喪失感に

駆られたりする訳ではないし

吉良吉影のように伸びる爪を記録し保管する

イカした趣味も持っていない。

 

それ以上でも以下でもない、ただ

あの瞬間の不快感が何より耐えがたい。

それだけが私の爪を切りたくない理由なのである。

 

 

p.s.中学で好きな男の子に引かれた日だけは

自責の念で涙目になりながら深爪ぎみに切った。

そんなピュアな時期もあったそこらへんの女子大生。