芸能人の訃報

 

三浦春馬氏が亡くなった。自殺だそうだ。

報道に触れた瞬間、心臓がバクバクした。

 

私は芸能人の自殺報道を見るたびに

自分の存在価値について考えてしまう。

 

優れた容姿にマルチな才能、そして

人気も地位もありながら自ら死を選ぶ人がいるのに

何もない私は何故生きながらえるのだろう。

 

さながらゴキブリのような私だが、

ギリギリのところでつなぎとめていた

生への執着が弱っている。

 

自殺報道に誘引性があるのは本当だと思う。

 

彼は落ち目だった訳でもなく、

何もかもが順風満帆に見えた。

 

人の目に触れる機会の多い芸能人なんかは特に

ペットが死のうが親が死のうが体調が悪かろうが、

仮面を被って感情を上乗せしなければいけない。

周りには関係のない話だと言われるからだ。

 

ついこの前もテレビで彼を見かけたが、

屈託のない笑顔に相変わらず爽やかないで立ち。

とても健康的に見えた。

今日の報道から鑑みるに、まさにプロである。

 

私が人生最大につらい時、幾度となく

「死んだ方がマシだ」と思ったが、

結局怖くて実行できず仕舞。

こうして今も無意味に生きている。

 

人々の記憶には一生若く美しい彼だけは時間が止まり、

周りだけが年を取っていくのがまた悲しい。

 

他人を見かけでわかったような気になるのが一番怖い。

自分ですら自分が分からなくなることもあるのに。

 

全く何が幸せなのか分からない世界だ。